【学生広報アンバサダー】博物館・美術館巡り@早稲田大学會津八一記念博物館
こんにちは。国際日本学部1年生のキムジョンホと申します。
歴史に関心が高く、様々な人と学校の歴史について話しをしていて、関連するプログラムに参加してみようと思い、博物館学生広報アンバサダーに入りました。
初めての活動として、早稲田大学會津八一記念博物館を訪問しました。 會津八一記念博物館では、多様な美術、考古・民族資料を展示していました。訪問した際、1階の會津八一コレクション展示室では仏教芸術に関する展示があり、2階のグランドギャラリーでは現代美術に関する展示が行われていました。
會津八一は、1881年8月1日に新潟県新潟市で生まれました。名前の「八一」は生年月日に由来したものだそうです。早稲田大学文学科に学び、早稲田中学校の英語教師を勤めながら、美術史学の研究を行い、1926年に早稲田大学文学部の講師として東洋美術史を担当しました。會津八一は、学問の探究や教育には実物資料が必要だとして、早稲田大学に総合博物館を設置することが必要だと訴えました。その約70年後、1998年5月、會津八一記念博物館は開館しました。
1階の會津八一コレクション展示室の展示は仏教芸術でした。仏教はインドから始まった宗教で、中国と韓半島を経て日本へ、また、それとは異なるルートで東南アジアにもつながるアジアの宗教です。美術史の研究は、美術作品に触れることが必然だという會津八一の姿勢により、仏像のような宗教芸術品が多く展示されていました。
この展示は「館仏三昧Ⅱ」という展示で、観仏は仏を心に抱くことを、三昧は心を落ち着かせ、一つの対象に集中した状態を指します。『観仏三昧海経』などに説かれる「観仏三昧」は、いわば一心に仏を観ることといえます。
仏像が持つ様々な文化的様式を見ると、どの地域、国などから伝播されたのか推測できます。宗教はその国と地域の文化の中に共存するものなので、各共同体が持つ文化に合わせて仏教もまた多様な姿で存在することができます。インドの仏教と日本の仏教の違いを発見することは、宗教芸術を勉強する上で楽しい部分だと言えます。
同じ仏像であっても、様々な姿を持つ点を比較できることは、今回の展示の特徴だと思います。宗教を芸術的アプローチに近づけて、その発展過程と文化的多様性を体験する機会はありふれたことではないためです。
1階の近代美術展示室では、美術作品が展示されていました。特集展示「木村利三郎が描いた世界の都市」は、世界の都市を版画と油彩で表現した展示でした。日常の見慣れた都市の姿を無関心に通り過ぎた私たちの生活を意味ある時間にしてくれる、そんな展示会だったと思います。多様な色の組み合わせと多様な手法を使い、都市が持つ美しさを表現した展示会でした。印象深く残ったので、皆さんにも作品をご紹介したいのですが、著作権法上、写真撮影が制限されていたので、機会があったらぜひ見てください。
最後のまとめです。早稲田大学の會津八一記念博物館が提供する多様な展示を見て、文化と芸術が持つその力についてもう一度考えてみるきっかけになりました。各種技術が発展し、多くのことが急速に変わったり消えたりします。しかし、長い間その場でその姿を守っているものは古いからではなく、時代を貫く共感が残っているので、人々が大切にして守ろうとします。
そのような共感を感じることができて良い機会だったので、多くの人が早稲田大学會津八一記念博物館を訪問し、同じように何かを感じてもらえればと思います。私も今後の学業に役立たせたいと思います。